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■利息について
利息を定めた法律に「利息制限法」があります。一方、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)」において、貸金業者は、「年29.2%(平成12年6月1日改正前は年40.004%)」までの利息をつけることが可能とされています。年29.2%を超える利息は処罰の対象となります。現在の多重債務問題の根本的な原因は、この利息のダブルスタンダード・二重構造にあるといえるでしょう。
| 元金 |
利息制限法(上限) |
損害金 |
利息制限法を超過〜出資法以下(グレーゾーン) |
出資法(上限) |
| 10万円未満 |
年20% |
利息の1.46倍まで(平成12年6月1日前の契約ならば利息の2倍まで) |
無効(但し、債務者が任意に払った時は有効) |
年29.2%(これを超えたら罰則) |
| 10万円以上100万円未満 |
年18% |
| 100万円以上 |
年15% |
利息制限法を超えた利息は民事上無効ですが、処罰はされません。利息制限法を超え、出資法以下の間の利息は「グレーゾーン」と呼ばれ、多くのサラ金業者・クレジット会社はグレーゾーン内の利息をつけています。
債務整理を行う場合、原則として利息制限法の利息を適用させ、業者の高利息を認めません。つまり、利息が下がるということです。すると、いままで払い続けていた利息は、実は払い過ぎていたことになり、この利息の差額は元本に充当されます(払い過ぎた利息は、元本の返済にあてられます)。こうして、確実に借金の残高は減っていきます。これを、「利息の引き直し計算」といいます。
但し、借金の残高は減るといっても、これは、約定の高い利息のときだけですので、低金利の場合(利息制限法以下の利息の場合)は、こういうことはおこりません。
取引が長期間であれば、利息の引き直し計算をすると、借金がゼロになっている場合もあります。また、借金の払い過ぎになっている場合もあります(これを「過払い金」といいます)。この場合、業者に対して交渉をしたり、訴訟を提起したりして、過払い金を取り戻すこともできます(判例)。但し、グレーゾーン内の利息が認められる場合(みなし弁済)もありますので注意を要します。
また、ヤミ金融対策法の制定により、年109.5%を超える利息での貸し付け契約は、無効とされました。
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■利息の引き直し計算
(例)50万円借入。利息は年29.2%。毎月1万円の返済予定。
(1)約定利息での計算
1ヶ月の利息=50万円×31日/365日×29.2%=12,399.999≒12,400円
この場合、毎月1万円の返済予定では、1ヶ月分の利息も完済できない。つまり、借金は一生かかっても払い終えないということになる。
(2)法定利息での計算
1ヶ月の利息=50万円×31日/365日×18%=7,643.835≒7,644円
これだと、毎月1万円の返済予定で、元金も支払える。
債務整理を行う場合、(1)の計算ではなく(2)の計算で行います。つまり、(1)-(2)の差額である4,756円は、元金の返済へと充られるということです。この計算を、全取引期間を通じて行います。
また、この例の場合でみてもわかるように、1ヶ月の約定の利息と法定利息との差は、約5,000円もあります。いかに、消費者金融等の利息が高いかがわかるでしょう。
この利息の話ですが、当事務所に相談にいらっしゃった方には、全員に対して行っています。そして、実際に、計算機を使って上のような計算をしてもらいます。しかし、驚いたことに、ほとんど全員といっていいほど、この計算ができないのです。
ちなみに、この計算によって、いかに高い利息を払って来たかということに気付きます。
本来であれば、借りる前に、この計算をしなくてはいけないのですが。 |
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