認定司法書士植村事務所
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はじめに利息について過払い金とは最後に

■クレサラとは…
クレサラとは、「クレジット・サラ金」の略語ですが、一般的になじみがないかもしれません。クレジット会社やサラ金で借金をしますと、高利のため、たいてい返済できなくなってきます。そうすると、借金を返済するために、また消費者金融等から借金をするという悪循環に陥ることになります。このように、複数の消費者金融等から借金をして借金が膨れ上がっている状態を「多重債務」とよんでいます。このように多重債務に陥ってしまった人のことを、「多重債務者」とよんでいます。
そして、この多重債務を解決する手続を、「債務整理」といっています。

■専門家の介入と債権調査
債務整理に、司法書士等の専門家が介入する場合、各債権者に、受任通知(介入通知、債務整理開始通知)を送ります。 この場合、その通知によって、事故扱い(いわゆるブラックリスト)となります。

また、受任通知は、第1回目の取引履歴(計算書)開示依頼も兼ねています。債権者に対し、取引当初からの取引履歴の開示を求め、その履歴を利息制限法所定の利息に基づいて再計算をして(債権者によっては、引き直し計算をしてくるところもあります)、残高を特定していきます。その結果、過払いであったり、ゼロであったりもします。このようにして、債権調査を行っていきます。

そして、債権調査をした結果と本人の事情・返済原資等を考慮して、どのような手続を選択するかを決めていきます。

■任意整理・自己破産・個人債務者再生・特定調停
多重債務を解決するための手続には、「任意整理自己破産個人債務者再生特定調停があります。任意整理は裁判外の手続であり、自己破産、特定調停、個人債務者再生は、裁判上の手続です。

● 任意整理
利息制限法の利息に引き直して計算し、その残高を、例えば分割で返済していく等、相手方と話し合って借金を整理する方法。

●自己破産
破産と免責の手続によって、最終的に、借金を免除してもらう。裁判上の手続。

●個人債務者再生
一定の割合で元金をカットして、それを原則3年間の分割で返済していく。裁判上の手続。

●特定調停
任意整理の簡易裁判所バージョン。

■当事務所の債務整理の方針
借りたものは返すのが前提です。少なくとも、私はそう思います。但し、利息制限法を超過する利息等は原則として返す必要はありません。従って、当事務所では、安易に自己破産を勧めることはしません

そこで、当事務所では、「任意整理」または、元本を合法的に一部カットして、それを債権者に返済することになる「個人債務者再生」を、債務整理の基本としています。

自己破産は、どう頑張っても借金が返済できないような場合(例えば、無職で収入がない等)に選択することとなりますが、自己破産は、あくまでも最終手段と考えております。しかし、自己破産をした方が本人のためになることが多いのが現状です。
いずれにせよ、最終的に決断するのは、ご相談者でありご依頼者であります。

また、過払い金が判明した場合は、それを取り戻すことを行います


■債務整理の目的
債務整理の目的は、借金の解決です。しかし、その真の目的は、「借金の解決による生活の再建・更正」です。借金が解決したら、それで終わりということではありません。
多重債務者の場合、その多くは、借金が原因で生活が破綻しています。従って、借金を解決すれば、生活の再建や更正は、比較的容易になると思います。

本来、債務整理を受託した場合、手続的(法的)フォローも大事なのですが、それ以上に大事なのは、生活再建へのフォローです。つまり、手続完了後のフォロー(二度と同じことを繰り返さないようにするためのフォロー)ということです。しかしながら、我々は、そこまで立ち入ることができません。銀行預金の引き落としの手数料はかけないようにする、無駄遣いはやめる、毎月の家計簿をつける、新しく口座を作り給料の一部(たとえば毎月5万円と決める)を必ず預金するなどといったアドバイスをするのが関の山です。全ては、ご本人の意思の問題となります。

いずれにせよ、債務整理の手続をとるということは、毎月毎月、借金の返済に追われる生活を建て直し、自分の身の丈に合った生活をしていくための、あくまで一手段にしかすぎません。そのことをお忘れなきようお願いします


■手続の選択の目安
「どの手続をることが自分にとって一番いいのか」、債務整理は、この判断が非常に重要になってきます。これは、収入の有無や額、職業、生活の状況、家族構成、財産、債権者の数等を総合的に判断して決めていきます。
自己破産 借金の返済が不可能
任意整理 返済をしていくことが前提 利息制限法の利息に引き直して額を確定し、その額を3〜5年間で返済していく
特定調停
個人債務者再生 利息制限法の利息に引き直して額を確定し、その確定した元本を一部カットし、その額を3(〜5)年間で返済していく

<返済の目安>
1ヶ月あたり:収入−生活費=返済原資

1ヶ月あたりの返済原資で、借金を3年(長くて5年)で返済できそうならば、「返済が前提の手続」である任意整理や特定調停を考えることができる。これが返済できそうもなければ、個人債務者再生による元本カットをし、3(〜5)年で支払えるかどうかを考える。それでも返済できそうもなければ、自己破産を選択せざるをえないこととなる。

<手続の目安>
自己破産 どう考えても、借金の返済は不可能
免責不許可事由がない
任意整理・特定調停 失いたくない財産があり、破産をしたくない
債権者数が少なく、取引期間が長い
個人債務者再生 失いたくない財産があり、破産をしたくない
債権者数が多く、取引期間が短い

■メリットとデメリット
メリットとデメリットを簡単に比較してみます。下記はその一例であり、これが全てではありません。
種 類 メリット デメリット
自己破産 借金がゼロになる 不動産等の財産を失う
官報に掲載される
本籍地の破産者名簿に記載(但し、免責によって復権)
7年間の免責制限
破産者では就けない職業がある(但し、免責によって復権)
任意整理 裁判外の手続  相手が話し合いに応じない場合もある
利息制限法引き直し以上の減額は難しい
特定調停 自分でやりやすい 利息制限法引き直し以上の減額は難しい
費用が安い 債権者の数が多いと、結構大変
手続も比較的楽 調停が成立しない場合もある
不動産等の財産は失わない 調停調書等が債務名義になるので、支払を怠ったりすると、強制執行(給料差押等)をされる可能性もある
個人債務者再生 借金の元本を合法的にカットできる 費用が高い
手続が煩雑
不動産等の財産は失わない 官報に掲載される
小規模個人再生のみ、再生計画につき債権者による決議がある→否決されたら破産になることもある

■預貯金口座に注意
債務整理を受任した場合、債務額を特定させるため、これ以降の返済をストップしてもらいます。この返済が、ATM等による振込みであれば、それを止めるだけで済みます。しかし、クレジット会社の場合に多いのですが、返済が預貯金口座からの引き落としによる場合は注意を要します。

口座引き落としの場合、その口座を空にしてもらいますが、その口座がカードの引き落としだけに使われていれば問題ありません。水道光熱費等の引き落としがあっても、その支払い方法を変えれば済みます。その口座が給料振込口座の場合は、給料振込口座を変更してもらうようになります。

口座のある銀行からローンをしている場合は、その銀行に受任通知を出すと、口座は凍結され、預金残高と借金を相殺されることとなります。しかも、その口座が給料振込口座でもありますと、口座が凍結されたことによって、給料を下ろせないということにもなりかねません(実際にありました)。

その口座が住宅ローンの引き落とし口座でもあると、口座は空にできないので、クレジット会社への引き落としも止めることができません。そのような場合は、口座のある銀行等と相談する必要があります。



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